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西村邸の想いと、愛すべきクラフトマンシップにふれる読み物です

『工藝合宿』奈良団扇 池田含香堂 展示販売会開催のお知らせ

2020年8月8日(土)~10日(月)の3日間、『工藝合宿』第2弾として、池田含香堂6代目・池田匡志さんを西村邸にお招きし、奈良団扇の展示販売会を開催します。

 

この企画の「第1弾」は、2019年の11月30日~12月1日に奈良一刀彫の NARADOLL HIGASHIDA・ヒガシダモイチさんをお招きして、同様の展示販売会&ワークショップを開催したものです。
とても好評で、ぼくたち主催者自身も手ごたえがあり「早く第2回をやりたいね」と話していたのですが、例によって感染症の不安から、開催が伸びてしまっていました。(現在も予断を許さない状況が続いていますが、大きな情勢の変化がない限り、予定通り開催するつもりです。)

 

今回も引き続き、大阪のMIGIRI design office 三宅右記さんとの共同企画となります。今回、次回、またその次…と続けていくことも考えながら、改めて『工藝合宿』というタイトルを掲げてみました。
ワークショップへの参加&宿泊という『合宿』要素は、今回もお招きするクリエイターさんのみとますが、もう一つの柱である西村邸茶室での展示販売会へ、みなさまも足を運んでいただければ嬉しく思います。

 

今回のテーマである奈良団扇は、奈良の伝統工藝品の一つで、様々な受賞経歴を持つ評価の高いものです。池田含香堂さんは、現在唯一の奈良団扇専門店
一番の特徴は、やはり切絵のような透かしでしょう。明るい縁側などで光にかざすだけで、涼しげな印象を与えてくれます。
奈良団扇の起源は、1300年前の奈良時代、春日大社の神官がによって作られたことにあります。本来は一般的なうちわと同じように墨などで絵や文字が描かれていたようですが、江戸時代中期~明治時代に現在のような切絵の手法が生まれ、受け継がれてきました。

また、竹を細く割いて作られる骨は、一般的なうちわよりその本数が多く、ハリのある心地よい使用感を生み出しています。
骨の制作、そして透かし彫り、貼り付けと、すべての工程を職人が手作りで行い、この繊細な工藝品が生まれています。

今回の展示は、こうした奈良団扇の歴史や、手仕事の道具などについても知っていただける内容になります。
奈良にお住まいの方であれば、三条通にある池田含香堂さん本店の前を通ったことがある、という方も多いかもしれませんが、ぜひこの特別展示の機会に、より深い奈良団扇の世界に触れてみてください。お待ちしております。

 

▼日程
2020年8月8日(土)、9日(日)、10日(月)
13:00~17:00 ※開場時間は予定です。

▼会場
西村邸 奈良市花園町20