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西村邸の想いと、愛すべきクラフトマンシップにふれる読み物です

「オーセンティック」を探して

あけましておめでとうございます。
2019年は、おかげさまで、西村邸門出の年となりました。営業は10月からの3ヶ月間だけでしたが、その間にも、いろいろなお客さまとの出合いがあり、これからに期待が膨らむ3ヶ月間でした。2020年も、よろしくお願いいたします。
ちなみに、5日(日)まで、カフェはお正月営業中です。お参りの道すがら、ごあいさつ回りの息抜きに、お立ち寄りください。

 

さて、2020年のテーマを、今回のタイトルにしました。
オーセンティック―Authenticという言葉、あなたはどれくらい馴染みがありますか?ぼくは、VANSのスニーカーがパッと思い浮かぶんですが笑
英和辞典とかには「本物の」あたりで、訳が載っていると思います。後述しますが、それにあまりしっくり来ていないので、英英の辞典を引いてみましょうか。(ロングマン先生あざす。)

1 done or made in the traditional or original way

2 a painting, document, book etc that is authentic has been proved to be by a particular person

3 based on facts

 

これをもとに、ぼくが「オーセンティック」という言葉に感じるニュアンスは、「(1)本質的で、(2)嘘がないからこそ、(3)長く続いて、(4)洗練されてきた」というものです。(ぼくはネイティブスピーカーでも英語教師でもないので、あくまで勝手な印象です。)これをまさにそのまま、西村邸に当てはめていきたい。

そんな理想の姿を「探して」としました。カッコつけて”Be authentic.” とかでもよかったんですが、「探して」としたのには意図があります。

 

ひとつに、そういうものに出会い、理解を深める1年にしたいということです。西村邸の備品や商品はもちろん、暮らしの態度なんかも。そもそもぼくには、知らないオーセンティックが多すぎる。知らないことには、Beできないのです。
恥ずかしながら、伝統とか慣習とかにも、相当に無頓着です。正直「お正月」が好きじゃありません…いやいや、嘘があってはいけない。めちゃくちゃ嫌いです。でもそれは、

おせち料理が、ダジャレだらけで全然おいしくなかったりとか、
しめ縄がスーパーでドカドカに売られていたりとか、
ただでさえ仕事が立て込んでいる年末、お得意様宛に大量に印刷しないといけない年賀状とか、
クソ寒い中、スマホいじりながら初詣の列に並んだりするのが、

いま、ぼくの知る「お正月」だからだと思います。全然本質的じゃないし、洗練もされてない。めちゃくちゃ嫌いです。そんなことなら何もせず、1日から仕事してた方がマシだと、毎年思って(実際は引きこもって、長いアニメを見たりして)います笑
ちょっと極端な例かもしれませんが、こういうことをきっかけに「オーセンティックなお正月って??」というふうに考え、知って、表現する機会を作ろう、そういうことです。

 

余談ですが、クリスマス→大晦日の1週間は、めちゃくちゃ好きです。今年も1年やりきった!という高揚感には、エモみがあります。年が明けたら、その後は惰性。いや、あるいはこの「惰性」が正月の本質なのか…!?

 

閑話休題。「探して」の、もう一つの意図は、
しっくりくる日本語に訳した表現が、今のぼくのボキャブラリーの中で、パッと思い浮かばない―その答えを考えよう、ということです。
外国人の目に触れる情報(Airbnbとか)には、”Authentic”という表現を積極的に使うようにしていますが、同じニュアンスを、端的に日本人に伝えられないことに、少しもどかしさを感じています。「本物の」「本当の」「正統な」などの訳は、(1)~(4)のすべてをカバーできている気がしない。何かいい日本語はないかなぁ、と。
これは、本とか読まないと出てこないんでしょうね。まさに「オーセンティックな文章」を、ここ数年は読んでいない気がします。

 

モノだけでなく、心や言葉を「探す」、そういう1年に。自分なりの答えが出るといいなと思っています。

 

1月6日(月)~9日(木)、そして、まだ確定はさせていませんが、2月にも少し、まとまったお休みをいただく予定です。春に向けて、いろいろなものを作ったり整えたり、一緒に仕事をしたい人に会いに行く。そんな期間になると思います。(あと確定申告。)あなたに喜んで頂ける報告ができるよう…。

残りのお正月休み、ゆっくり過ごされてくださいね。